山口県で特定建設業許可を取得する

特定建設業許可の要件

山口県で特定建設業許可を取得したい!!となったとき
どうすればよいのでしょうか?
また、どういうとき特定建設業許可が必要になるのでしょうか?
山口県で特定建設業許可の申請をするにあたり気を付けることなど
あるのでしょうか?

特定建設業許可とは

建設業許可は大きく分けて以下の4つに区分されます。

  • 知事許可 一般建設業許可
  • 大臣許可 一般建設業許可
  • 知事許可 特定建設業許可
  • 大臣許可 特定建設業許可

建設業許可の区分については
建設業許可 – 行政書士藤本啓志事務所 (fujimoto-gyoseishoshi.com)

特定建設業許可とは施主から直接請負った1件の工事において
下請契約の金額が4,500万円(建築一式は7,000万円)以上となる場合に必要となります。
例えば、1億円の工事を請負ったとしても下請をほとんど使わず、
2,000万円だった場合は一般建設業許可で大丈夫です。
極端に言えば、100億円の工事でも下請契約の金額が
4,500万円未満なら一般建設業許可で大丈夫です。
また、自社が1次下請として入る工事では2次下請けとの契約が
1億円になっていても一般建設業許可で大丈夫です。
つまり、特定建設業許可は元請として工事しなければ不要です。

特定建設業許可と一般建設業許可で要件の比較

特定建設業許可の要件は一般建設業許可の要件を
厳しくいたものとの認識で概ね間違っておりません。
中には、特定建設業許可の要件を満たしているけど
一般建設業許可を取得している事業者がいらっしゃると思いますし、
必ずしも特定建設業許可になる必要はないと考えます。
では、一般建設業許可と特定建設業許可ではどの要件が違うのでしょうか?
まず、建設業許可の大枠の要件として下記の要件があるのは同じです。

  • 経営管理者がいること
  • 専任技術者がいること
  • 適切な社会保険に加入していること
  • 誠実性があること
  • 欠格要件に該当しないこと
  • 財産要件を満たすこと

そして、特定建設業許可で下記の2点は
一般建設業許可より要件が加重され厳しくなります。

  • 専任技術者の要件
  • 財産要件

専任技術者要件

特定建設業許可の専任技術者の要件は
一般建設業許可の専任技術者の要件とどう違うのでしょうか?
まず、一般建設業許可でも経験で取得するのは厳しいですが
より一層厳しくなります。

1級相当の資格国家資格を持っていること

一般建設業許可であれば2級の資格で要件を満たすことができます。
しかし、特定建設業許可では資格だけで要件を満たすならば1級相当が必要です。

一般建設業許可の要件+2年以上の指導監督的実務経験

一般建設業許可の要件は満たしている前提となりますが、
加重された経験要件を追加することで取得可能となります。
一般建設業許可に追加される『2年以上の指導監督的実務経験』は
以下のように説明されます。
許可を受けようとする業種の建設工事で、
発注者から直接請け負い、その請負代金の額が、
4,500万円以上であるものに関して2年以上指導監督的な実務経験です。
『指導監督的実務経験』とは建設工事の設計又は施行の全般について、
工事現場主任者又は工事現場監督者のような立場で
工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。
残念ながら、一般建設業許可で認められた見習いの経験は含まれません。
また、下請けとして現場監督等しても認められません。
さらに、山口県で特定建設業許可を取得しようとすると
経験の証明は1ヶ月1件の証明が必要になります。
2年ですので24ヶ月分とはいえ書類を用意する場合、
決して簡単ではありません。
そして、特定建設業許可を取得するうえで2年以上の
指導監督的実務経験での取得が認められない業種があります。
それが指定建設業です。

指定建設業とは

指定建設業とは特定建設業許可を取得するにあたり
経験年数で特定建設業許可の専任技術者に
なることができない下記7つの業種を指します。
また、取得可能な主な資格も記載します。
ここでは資格の中に技術士もありますが割愛します。

  • 建築一式
    1級建築施工管理技士・1級建築士
  • 土木一式
    1級建設機械施工技士・1級土木施工管理技士
  • 電気
    1級電気工事施工管理技士

  • 1級管工事施工管理技士
  • 鋼構造物
    1級土木施工管理技士・1級建築施工管理技士・1級建築士
  • 舗装
    1級建設機械施工技士・1級土木施工管理技士
  • 造園
    1級造園施工管理技士

財産要件

特定建設業許可の財産要件は一般建設業許可とどう違うのでしょうか?
一般建設業許可では500万円以上の工事を行う許可ということもあり、
自己資本金500万円以上、500万円以上の資金調達能力を見られます。
しかし、特定建設業許可では元請けとして4,500万円以上の
下請け発注をすることとなるので当然その事業者には
決して軽くない財産要件が課されます。
では、どのような要件を課されるのでしょうか?
特定建設業許可の財産要件は下記条件を全て満たすことです。

  • 欠損の額が資本金の 20%を超えていないこと
  • 流動比率が 75%以上であること
  • 資本金の額が 2,000 万円以上
  • 自己資本の額が 4,000 万円以上

欠損の額が資本金の 20%を超えていないこと

法人と個人において少し説明が変わるため分けて記載します。

法人における欠損の額とは貸借対照表の繰越利益剰余金がマイナスである場合に
その額が資本剰余金、利益準備金及び任意積立金の合計額を上回る額です。

つまり、法人の欠損の額=繰越利益剰余金の負の額-(資本剰余金+利益準備金+任意積立金)
法人の欠損の額≦0.2×資本金 であれば大丈夫です。

個人における欠損の額とは事業主損失が事業主借勘定から
事業主貸勘定の額を控除した額に負債の部に計上されている
利益留保性の引当金及び準備金を加えた額を上回る額です。

つまり、個人の欠損の額=事業主損失-(事業主借勘定-事業主貸勘定+準備金)
個人の欠損の額≦0.2×期首資本金 であれば大丈夫です。

流動比率が 75%以上であること

流動比率とは流動資産を流動負債で割って得た数値に 100 をかけた数をいいます。
法人でも個人でも定義は同じです。

流動比率=流動資産合計÷流動負債合計×100 となります。
そして、流動比率≧75% となれば満たします。

資本金の額が 2,000 万円以上

ここで資本金とは法人では株式会社の払込資本金や
持分会社等の出資金額をいいます。
また、個人では期首資本金をいいます。

自己資本の額が 4,000 万円以上

自己資本とは法人では貸借対照表における純資産合計の額をいいます。
個人では期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計から
事業主貸勘定を差し引いた額に、負債の部に計上されている
利益留保性の引当金及び準備金の額を加えた額をいいます。

特定建設業許可の要件注意点

特定建設業許可の加重要件のを説明しましたが、
注意点があります。

  • 決算の数字は直前の決算変更届の数字を見る
  • 特定建設業許可が必要な工事における配置技術者の問題

決算の数字は直前の決算変更届の数字を見る

決算の数字は直前の決算変更届の数字を見ます。
つまり、許可を特定建設業許可を取得しようとしたタイミングで
決算変更届の数字を触ることは原則不可能です。
資本金については任意のタイミングで増資可能ですが、
欠損額・流動比率・自己資本金は直前の決算変更届の数字から計算します。
つまり、特定建設業許可が必要な工事を打診されたタイミングで
許可申請の要件を満たせない可能性があります。
では、直前の決算が要件を満たしていないと次の決算を待ちますが、
決算期が近いとそれも大きくは改善しない可能性があります。
計画性を持って取得の準備しないと特定建設業許可は厳しいかもしれません。

特定建設業許可が必要な工事における専任配置技術者の問題

特定建設業許可を取得するだけならば1人要件を満たせれば
専任技術者の要件としては十分です。
しかし、実際に特定建設業許可が必要な工事をすると下請事業者と
4,500万円以上の契約をすることとなります。
ここで思い出す必要があるのが、専任配置技術者の問題です。
専任配置技術者が必要な工事は4,000万円以上の工事です。
つまり、下請事業者と4,500万円以上の契約をしているのに
施主から直接請負った工事金額が4,000万円未満で
あることはあり得ないのです。
営業所の専任技術者は専任配置技術者にはなれません。
したがって、特定建設業許可を取得する際には
2人以上が特定の専任技術者の要件を満たせないと
特定建設業許可を取得する意味があまりないことになります。
もちろん、入札参加資格のランクの要件に特定建設業許可が
入っているからという理由で取得するならばそれでも大丈夫ですが、
下請と4,500万円以上の契約は行えません。

特定建設業許可の要件まとめ

特定建設業許可とは施主から直接請負った1件の工事において
下請契約の金額が4,500万円(建築一式は7,000万円)以上となる場合に必要となります。
一般建設業許可の要件と異なるのは専任技術者と財産要件の2つです。
まず、専任技術者は1級相当の国家資格取得もしくは
一般建設業許可+2年以上の指導監督的実務経験です。
山口県では経験で特定建設業許可の取得を目指す場合は
月1件程度の証明が必要となります。
しかし、指定建設業では一般建設業許可+2年以上の指導監督的実務経験は
認められません。
次に、財産要件では欠損の額が資本金の 20%を超えていないこと、
流動比率が 75%以上であること、資本金の額が 2,000 万円以上、
自己資本の額が 4,000 万円以上であることの全てを満たす必要があります。
もし、山口県で特定建設業許可の申請が難しい・煩わしいと感じたら
行政書士藤本啓志事務所へご相談ください。

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